2015年7月27日 

暑いですね~。お元気ですか?

以下、夏休み企画のご案内+今もつづく岩手県山田町の原木シイタケ汚染のお知らせです。

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■        ご案内:2015夏休み「親子放射線なぜなぜ教室」

「はかるっチャ」では夏休みの企画として、親子で放射線について学習していただくために「親子放射線なぜなぜ教室」を実施しています。

夏休みの自由研究にいかがですか~。お気軽にお問合せください。

 

内容は以下のとおりです。

教室メニュー(測定実習とお話)

1.食品の放射能測定

2.放射線ってなんだろう

3.違いを知ろう〔自然放射線と人工放射線、外部被ばくと内部被ばく〕

4.放射線にあたると人間の身体はどうなるの?(紙芝居つき)

 

実施日:夏休み中の水曜日&日曜日

時間:午前10時~12時(午後は相談に応じます)

場所:富山市神通町3-5-1 とやま市民放射能測定室

対象:小学生のお子さんと保護者の方(1組でも実施します。複数組で参加される場合は人数をお知らせください)

参加費:おとな300円、こども200円

お問合せ:070-5062-7334(はかるっチャ) 日時についての相談OK!

 ■ 今もつづく放射能汚染 ~岩手県山田町小林さんの原木シイタケ~

岩手県山田町のシイタケ農家(小林さん)の依頼を受けて、今年春に生産された原木シイタケを乾燥させたもの(以下、干しシイタケ)を測定しました。

5月中旬、ダンボール2箱に入った干しシイタケが山田町から到着。今回の検体測定は被災地支援の目的で無料で引き受けました。

6回のサンプリングと測定を実施した結果、以下の放射能汚染が検出されました(数値はセシウム137と134の合算です)。

 A1 466ベクレル/㎏

 A2 482

 A3 420

 B1 401

 B2 464

 B3 429

小林さんによると、今回収穫した原木シイタケの「ほだ木」は、同じ山田町でも比較的汚染程度が低い山田町北部のものということです。

一応、4月に岩手県が「ほだ木」の放射能測定を実施しており、セシウム137が11.6ベクレル/㎏、セシウム134が不検出という結果でした。

その後、小林さんの生シイタケの測定を岩手県が3回実施しており、結果(合算)は、第1回目57ベクレル/㎏、第2回目76ベクレル/㎏、第3回目80ベクレル/㎏だったということです。

干しシイタケでの汚染は、生シイタケの汚染数値の5倍~7倍になっていることがわかります。

小林さんの生シイタケは震災後に出荷停止となっていましたが、今回その出荷停止解除に向けて、岩手県と農協の指導のもとで「ほだ木」を選んで収穫し、放射能測定が実施されました。

結果、生シイタケの放射能汚染値を考慮して、岩手県は小林さんのシイタケの出荷停止を解除していません。

2015年5月3日 

すごしやすい季節を迎え、フジ、ツツジ、バラなどゴージャスな花々が咲いていますね~。みなさん、いかがおすごしでしょうか。野生動物たちも活発に動き回る時期ですね。

 今回は食物連鎖の上位にある大型動物の放射能汚染に関するニュースをお届けします。

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■ 報告:熊肉の放射能汚染について

  依頼を受けて測定した熊肉からセシウム137が検出されました。立山町の方が獲られた熊の肉ですが、生息地・狩猟場所は不明です。測定結果は以下のとおりです。

     セシウム137 4.82±3.00Bq/㎏ 

     セシウム134 不検出(下限値2.0Bq/㎏)

注:セシウム137の濃度の算出に加えて、スペクトル上のピークも認められました。

どのような経緯で熊の体内に放射性セシウムが蓄積されたのかわかりませんが、富山県内に住む野生動物で、食物連鎖の上位に存在する熊に放射能汚染が認められたのは悲しい事実です。

 

■ 求む!ボランティア測定者

「はかるっチャ」はボランティア測定者を募集しています。測定室のオープン時間(水・金・日の10時から15時まで)に放射能測定が可能な方を求めています。

特定曜日の時間指定でもOKです。

ボランティア測定者による持ち込み試料の測定は、測定料金が無料となります。

関心のある方は、お気軽にご連絡ください。

 

■ みんなのデータサイト クラウドファンディング始まる

⇒ https://moon-shot.org/projects/68

「みんなのデータサイト」(www.minnanods.net)がクラウドファンディングで「東日本土壌ベクレル測定プロジェクト」の基金を募っています。

2014年10月から各地域に採取グループが立ち上がりはじめ、土壌の採取が進む中、大きな課題は「測定資金」です。

そこで多くの方にこの壮大なプロジェクトを知っていただき、協力を求めるためにクラウドファンディングがスタートしました。

ぜひ、上記サイトをご覧いただき、この「土壌プロジェクト」を必要とする理由や経緯を読んでファンディングにご協力ください。

目標金額150万円です。皆様どうぞよろしくお願いします。



2015年1月3日 謹賀新年

謹賀新年

2015年 新しい年に雪がいっぱいですね。

みなさまいかがおすごしでしょうか。

 

2014年1月にスタートした「とやま市民放射能測定室 はかるっチャ」は二年目に入ります。

6名のボランティア測定者によって、測定数270回を超え、さまざまな測定経験を積んできました。

これもみなさまのご支援のおかげと感謝しております。

 

一年目、よちよち歩きで始めた測定です。

幸いにも名古屋「C-ラボ」の大沼さんの技術支援を得て、年間を通しての測定器と測定環境の互換性を把握することができました。

二年目はより正確な測定に努めたいと思っています。

 

さらに、2014年は念願の「みんなのデータサイト」に参加することができました。

全国の市民測定室と交流し、刺激を得ながら富山の市民放射能測定室としてがんばっていきたいと思っています。

 

今後ともどうぞよろしくお願いします。

2015年がよりよい年でありますように・・・

 

とやま市民放射能測定室 はかるっチャ

運営委員会代表 宮崎さゆり

 

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■       はかるっチャの年始スケジュール

1月11日(日)までお休みさせていただきます。1月13日(水)から測定を始めます。

なお、測定の問合せはお休みの期間中でもOKです。

測定申込み・お問合せは070-5062-7334でお願いします。

 

■ 調査測定「魚を測定しよう!」(測定料金無料、3月末まで)

冬のホカホカ鍋の具材のタラや鮭、刺身のマグロなどに不安を感じておられる方はいませんか?

スーパーで販売されている魚が大丈夫かどうか知りたいと思ったら、「はかるっチャ」070-5062-7334にご連絡ください。

「はかるっチャ」では漁場対象を全海域にした「魚」の調査測定を行っています。

魚を測定試料として提供していただく場合は、測定料金が無料となります。

皆さまのご協力をお願いします。

12月8日 報告:富山県内「天然きのこ」の放射能汚染について

■ 報告:富山県内「天然きのこ」の放射能汚染について

 天然きのこの調査測定期間は、きのこの採取可能な時期までと延長されていましたが、この雪で採取不可能となりましたので終了させていただきます。きのこの採取にご協力いただきありがとうございました。

 現在の測定検体数は12で、内訳は〔なめこ6件、まいたけ4件、ならたけ2件〕です。セシウム137が検出されたのは8検体で、キノコの種類を問わず、2ベクレル/㎏~20ベクレル/㎏までと変化があります。

 また12検体全てにセシウム134の検出がありませんでした。故に福島原発事故由来の放射性セシウムではなく、大気圏内核実験やチェルノブイリ原発事故などにより、地球規模で拡散した放射性物質の影響が天然きのこに残っているものと思われます。

 今回測定した天然きのこで一番高い濃度(20ベクレル/㎏)が検出されたのは、極楽坂スキー場のゴンドラで上がった尾根ぞいの道から採取された「なめこ」でした。富山県内の土壌放射能調査をされた富大の丸茂教授によれば、積雪が多い場所は地球規模で拡散した放射性物質が雪と共に降下・蓄積する傾向にあるとのことです。また1964年ころの天然きのこには、現在の4倍の放射性セシウム(134と137)が含まれていたと考えられる、とのことです。

 今まで知らないで食べていた県内の天然きのこですが、3・11をきっかけとして放射能汚染の実態が明らかになってきました。きのこ達は地球規模で放射能汚染されている現実を私たちに伝えて、「放射能で地球をこれ以上汚さないで!」と訴えているような気がしてなりません。測定をしながら、きのこ達の声が聞こえてくるようです。

 

■ 調査測定「冬の魚を測定しょう!」(測定料金無料、来年3月末まで)

 冬のホカホカ鍋の具材のタラや鮭、刺身のマグロなどに不安を感じておられる方はいませんか?スーパーで販売されている魚が大丈夫かどうか知りたいと思ったら、「はかるっチャ」070-5062-7334にご連絡ください。

「はかるっチャ」では漁場対象を全海域にした「魚」の調査測定を行っています。魚を測定試料として提供していただく場合は、測定料金が無料となります。

 皆さまのご協力をお願いします。

11月14日 学校給食の食材産地公開について

 今まで富山県内においては、地方自治体として魚津市だけが学校給食の食材産地公開をサイト上で実施していました。しかし、10月から富山市も産地公開を始めました。富山市が一歩前進した背景には、3・11をきっかけとして関東地域から富山市内へ家族で移住されたKさんと仲間たちの活動努力がありました。

以下は、その嬉しいニュースです。

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■ 朗報:(公財)富山市学校給食会のHPで給食食材の産地公開はじまる!

 「学校給食に使われている野菜や果物などの産地が知りたくても、その情報を得るためには煩雑な手続きが必要だった」と話すKさんは、中学生の子どもをもつ活動的でチャーミングな女性です。

 彼女は6月から富山県下全域での給食材の産地をHPで手軽に閲覧できるようにしたいと活動を始め、仲間と一緒に県議会議員や市議会議員、PTA会長などと会って食材の放射能汚染の懸念を話し、要望書を渡したということです。

 その結果、富山市においては「公益財団法人富山市学校給食会」のホームページ http://www.tomigakkyuu.com/ で毎月の青果物予定産地を公開がはじまりました。こまめにアクセスしてみてください(アクセスの回数が多いほど、給食食材への関心の高さを示すことができます)。

 同給食会のホームページには「給食を支え、食育にとりくむ富山市学校給食会」とのキャッチフレーズが見られます。「放射能汚染」よりも「食育」「地産地消」の観点からの食材公開の意味が大きいのですが、それはそれでよしとして、やっぱり大きな第一歩だと思います。

 さらにKさんから送られて来たメールには、以下のように書かれていました。

「魚津市のように献立表に併記するまでの手は加えてもらえませんでしたが、文字が大きいので見やすいという利点はあります。富山市(大所帯)が実現できたのだから、と他の市町村でも要望しやすくなったと考えます。是非、あなたの町でも!」

 富山市ができたのだから、高岡市、氷見市、射水市などもできますよね~。働きかけましょう!

10月10日 中間報告: 調査測定「秋の野生キノコを測定しょう!」

県内および近隣山岳地域で採取された野生キノコの放射能測定を10月末まで無料で実施しています。

検体名と採取地および測定結果は以下のとおりです。

1)マイタケ 有峰(大多和峠、岐阜県境近く) セシウム137のみ 4.16±2.5 Bq/㎏ 検出

2)マイタケ 有峰(西谷付近) セシウム137のみ 2.21±2.06 Bq/㎏ 検出

3)マイタケ 有峰(小口川)  セシウム137のみ 5.69±3.44 Bq/㎏ 検出

4)マイタケ 有峰(東西半島、尾根)セシウム137&134 不検出

5)ナラタケ 有峰(小口川)  セシウム137のみ 10.9±4.73 Bq/㎏ 検出

6)ナラタケ 細入村(庵谷、山道横)セシウム137&134 不検出

7)ナメコ  細入村(庵谷、山道横)セシウム137&134 不検出

8)クリタケ 有峰(小口川)  重量不足(増量後、要再測定)

 

【上記の測定結果から予測されること】

★有峰のマイタケを注目すると・・・

「谷」で採取されたマイタケはセシウム137が検出されていますが、「尾根」で採取されたものは不検出となっています。

★ナラタケに注目すると・・・・

有峰(小口川)で採取されたものからはセシウム137が検出されましたが、庵谷で採取されたものは不検出となりました。

★まだまだ検体数が少ないのではっきりと結論を導くことはできませんが、以下のことが充分に予測されます。

A)     山地に自生する野生キノコに半減期30年のセシウム137のみが検出されることから、過去の大気圏内核実験や原発事故で世界中に拡散した人工放射性物質は富山県内にも例外なく降下していた。

B)     セシウム137に関して言えば、粘土質の土壌とともに、自然水の流れおよび地表土壌の変化により、尾根から谷へと移動している可能性が高い。谷に思わぬセシウム137のホットスポットができている可能性もある。

C)     野生キノコの汚染はキノコの種類によるのではなく、採取地域の土壌汚染度により検出数値に変動がある。

【ご協力のお願い】

「はかるっチャ」では富山県内、近隣山岳地域の「野生キノコ」を対象とした調査測定を行っています。期間は10月末までです。

野生キノコを測定試料として提供していただく場合は、測定料金が無料となります。皆さまのご協力をお願いします。「はかるっチャ」070-5062-7334にご連絡ください。

現在、測定後に採取地をマッピングしていますので、ご協力いただける場合はなるべく詳しく採取場所を伝えていただければうれしいです。